昨年末あたりから気にしている雑誌に「風の旅人」というのがあります。
ユーラシア旅行社という会社が作っているようです。
石元泰博(Ishimoto Yasuhiro)という写真家が建て替えたばかりの未だ神が入っていない伊勢神宮を撮ったモノクロームがwebページに載っています。
この人の写真には、対象の造型美をもっと高める技術を感じます。
技術で撮ったというよりは、写真技術が内在させている造型美で撮ったというべきでしょう。
第一次世界大戦と第二次世界大戦との間に花開いて、ナチスによって解体、追放されたバウハウスの流れを汲むアメリカのインスティチュート・オブ・デザインで学んだという彼の経歴から、それを納得できます。
しかし、私は伊勢神宮より、桂離宮を撮ったモノクロームの方に魅かれます。
冬のシカゴを撮ったモノクロームも素晴らしいです。
冬のシカゴのモノクロームは、高知県立美術館で12月24日まで展示されています。
石元泰博 --> Fuji Film
「写真とは曖昧なもの」、クリアーに撮れてしまった写真を加工しない限りは曖昧さがないと思っていたのですが、そういった一面もあるのでしょうか。
Comments