チステルニーノはイタリアの踵の内陸部にある小さな町、Guida rapida d'Italia(イタリア旅行協会公式ガイド)のナポリ・シチリア編の地図に位置は載っているものの、本文に解説はありません。
この旧市街を知ったのは、南イタリアに目覚めさせてくれた講談社現代新書の「南イタリアへ!」でした。
スペインのアンダルシアばりの白い町がイタリアにもあるということも魅力的でしたが、道路というより通路と言った方がふさわしい石畳に面した玄関の横に上階の住居への外階段が備わっているというのがこの旧市街の魅力を増しています。
カテドラル(司教座聖堂)が無い小さな町です。
路地の片隅、外階段の脇役かのように小さな教会の入り口が招いています。
中世の城壁で囲まれた旧市街は袋小路の連続、人気の少ない路地を何処へ行けばいいのか、何処へ行きたいのかわからなくなってウロウロしている内に、入ってくる時に抜けた城門の位置を失ってしまいました。
自力で探すのにきりをつけて町の人に聞いて、2〜3回曲がって城門をくぐり町の外に停めた車にたどり着きました。
白い建物の外階段に囲まれた路地と迷路は、何処にでもありそうな中世の町ですが、これらが全て揃った町は他には無かったように思います。
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