北極圏に突入し、人口18,512人(2005年現在)の町Narvikから更にNordkapp(ノードカップ)に向かう小さな町Bjerkvikの北にあるキャンプ場で地名は分かりません。
キャンプ場まで家屋は疎らで、大丈夫かなと思いつつ22時頃にたどり着きました。

この日は、ノルウェーでの3回目にして最後のフェリーに乗りました。
E6(ヨーロッパ道路6号線)の路面が突然とぎれて、そのまま乗り場になってしまうフェリー航路は、たぶんTyssfjordenというフィヨルドを渡っていると思います。
フェリーのカーデッキから出て来た係員が、海向けて並んだ車を順に回って約30分間の料金70NKK(1260円)を徴収するというシステムに興味を持ちました。
白く塗られた手摺やマストが写るデッキには白い椅子が並べられて、ノルウェー人か或はヨーロッパ大陸からの旅行者が、凪いだ海と奇怪な山並を眺めていました。
冷たく感じる空気、空は透き通って青く、空の半分以上を占めた雲はスカンジナビアそのものの情景です。

Nordkapp(ノードカップ)まで約700kmという位置のE6から斜面を少し上がった所にキャンプ場がありました。
回りに何もなく、ひな壇状の狭いテントサイトの草の状態は貧弱だったのですが、向かいの雪を被った山を眺める事が出来てまあ良しとしました。
しかし、ただでさえ肌寒いのに地面の草が貧弱だと、肌寒さが増幅されてしまいます。
まあ、その肌寒さが辺境らしさも増幅して、それはそれで趣があるというもので、辺境好きにはお薦めのキャンプ場です。
スカンジナビアのキャンプ場がそうであるように、サニタリーには当り前のように暖房が入っているのには救われました。
地面には満足出来ないですが、道路脇ながらも車がめったに通る事もなく静かで良く眠れたので星を1つ与えました。