9月下旬に訪れた、フランスのChamonixへ至るルートとイタリアのAostaへ至るルートの交差点に位置するMartignyのLes Neuvillesというキャンプ場には、ChamonixからCol de la Farclaz(1271m)という小さな峠を越えて向かいました。
峠のスイス側斜面には東側の谷に向かって陽光を精一杯得ようとするかのように、葡萄畑がひな壇状に並んでいました。

MartignyからVallais州をRhone(ローヌ)川沿いに州都Sionを経て、N9を東へ進むと谷沿いの斜面には葡萄畑が並んでいて、それを縫ってそそられるような舗装された小道が斜面を上へ向かっています。
そして突然、葡萄畑が消えてしまった辺りからドイツ語圏で、N9はイタリア国境のSimplonpass(2005m)へ向かい、N9から分岐したN19はイタリア国境のNufenenpass(2478m)や、Grimselpass(2165m)、Frukapass(2430m)へと更に分岐します。
峠に向かって分岐した道路がどこに行こうかと迷わせてくれる、峠フリークにはたまらないRhone川沿いのエリアです。

Les Neuvillesというキャンプ場を訪れたのは、フランスのChamonixに幾つも張ってあったMartignyの小さな美術館、Fondation Pierre Gianaddaで開かれているルノワール展のポスターがきっかけでした。
Col de la Farclazの葡萄畑をMartignyに下りる途中にも、そのポスターは並んでいました。
到着したのは昼過ぎだったので、ルノワール展を見る余裕は十分にあったのですが、残念ながら休館日でルノワールは翌日にしてLes Neuvillesで2泊する事にしました。

町と高速道路に挟まれたキャンプ場は、キャラバンカーやバンガローのエリアは木立に囲まれていましたが、テントサイトは背の高い木立が無く開放的で、手入れされた綺麗な草に覆われた平な地面が低い段々畑状に並ぶという嬉しいロケーションでした。
町の中心には歩いて数分で、美術館やスーパーマーケットへの往復が苦にならないところも有難かったです。
料金が高めなところが欠点ですが、クレジットカードで支払いを済ますことが出来ました。