オーストリアのドナウ川沿い、水面より少しだけ高い位置にある小さなキャンプ場です。
綺麗な草というグランドコンディションなのですが、区画分けがなくて1本だけの通路から奥まった場所に先客たちが適度な間隔でキャンピングカーを停めていました。
その適度な間隔というのが曲者で、キャンピングカーの間にテントと車のスペースがぎりぎり取れるくらいでした。
さて、どこにテントを張ろうかと迷っていると、管理人から入口脇の誰も入っていないバンガローの前を勧められました。

スペースは小さいながら清潔なサニタリーは、別棟では無くて管理人の住まいの壁に入口が有ります。
キャンプ場とドナウ川との間にはB130(Bは国道だと思う、Aは高速道路)がありますが幹線道路は対岸のB388のようで、田舎道といった風情の道路で、夕闇迫る頃から朝方までB130を通る車は疎らで振りまく音を気にする事なく過ごせました。
B130からドナウ川まで、たっぷりと水深がありゆったりと流れる濁った川までは広く短く刈り取られた草地、川沿いにずっと先へと続く小道とドナウを眺めるためのベンチが、格好の散策と休息スペースとなっています。
夕食後にほろ酔い加減で小道を散策していると、民家のベランダに飾っている色とりどりの鉢植えの花が白壁に映える具合や、独特の形の教会が落ち着いた雰囲気を作っていました。
ということで、小さなキャンプ場ながら周辺の雰囲気が気に入ったので星は2つです。............ハイシーズンは、入口から中を見てみてどうするか決めます。

利用した2004年は、前年のヨーロッパ猛暑の反動か、雨が多くてドナウ(Donau)川の水位が高くなっているように思われ、キャンプ場まで車を運転しながらのB130から眺めると、それが普通なのかも知れないのですが気味が悪いくらいの高さに水面がありました。
ゆったりとした流れに色んな国の船舶が行き交うさまが好きなのですが、雨が降りすぎると洪水にまでいってしまうこの川は要注意で、何年かの周期で起きる洪水では川沿いの幾つかのキャンプ場がその泥水の生贄になるのだろうと想像します。