私のEuro-Camping

 テント

■テント
2003年と2004年のヨーロッパ彷徨で使ったテントは、アライテントゴアライズ2という2人用でした。
2人用といっても大人2人で使うには狭く、1人といくらかの荷物を中に入れて丁度良い程の底面積で、サイドバック付けたツーリングで雨の時などに有り難さが判るサイズです。
これを袋に収納せず4つ折くらいにして、同じく収納せずの寝袋とサーマレストというテントマットをワゴンの荷物室に放り込んで移動していました。

長期のキャンプ生活を送るには大きいテントが快適ですが、人数との兼ね合わせがうまくないと設営と収納に大変手間取ります。
Giro d'Italiaを追いかけながらの初めてのヨーロッパ・キャンプ生活では、モンベルのムーンライトテント7という7人用を4人で使いました。
8本も手が有ったものですから、巨大な7人用のテントの設営と収納を繰り返していてもさほどに負担になりませんでした。
天井までは165cmもあり広い底面積で結露とは無縁、寝っ転がっても隣から手は飛んでこないし、足で蹴飛ばされる事もなく、イビキに目をつぶって、歯ぎしりに目をつぶってもらい、住環境は快適でした。

テントの快適さの目安は、1人だったら2人用、2人で3人用と言う具合に最低でもテントの人数表示から1を引いた人数で使用する事です。
1人で3人用を使うのが居住性の良さと、取り扱い易さとのバランスの限界点かもしれません。
しかし、ヨーロッパの春先と秋に使う機会が有る場合は、3人用より2人用が結露のリスクを負っても保温性の点から良いように思います。
ゴアテックス製のシュラフカバーが、結露から寝袋(シュラフ)をガードしてくれ、寒さに対しても少しは役立ってくれます。

霜とフライシート

暖かく乾燥して風が吹いているキャンプサイト以外では、ゴアライズ2にフライシートを付けて使っていました。
ゴアライズ2という名称から判るように、テントの底以外はゴアテックスなので内部の結露はほぼゼロに近く、フライシート無しでも雨水の浸入はありませんが、出入りする時に雨水の浸入を許してしまいます。
フライシートを使えば、雨水の浸入を防ぐと共に、雨粒による泥はねがテントに付くのも防いでくれます。
寒い日はフライシートで寒気の侵入を少しは防ぐ事が出来てテント外側の結露は無くなり、 テントがフライシートに接する部分で、結露の犠牲になったフライシートから水分を貰って濡れる程度です。
しかし、2003年のスカンジナビア半島、あの地域特有の「雨のち晴のち雨のち曇のち......」の成果物による水分をフライシートから貰ってしまい、それを十分に乾かさずに使い続け嫌な臭いのカビが出来てしまいました。
フライシートは足早にやって来るヨーロッパの秋、容赦なく降りてくる霜に対しても精一杯に抵抗してくれました。
......現行のゴアライズの入口は改良されて跳ね上げ式となっていて、雨水の侵入はかなり低減出来そうですが、やはりフライシートが有った方が快適でしょう。
......素材を通しての雨水の侵入がないゴアライズですが、付属品のシームコートをこまめに縫目に塗っておかないと縫目から雨水に侵入されてしまいます。

グランドシート
グランドシート

■グランドシート
テントの下に敷くグランドシートを用意して置くと、キャンプ生活が一層快適になります。
ヨーロッパのキャンプ場の地面は、きれいな草に覆われている事が多く、接地しているテントの裏面を泥で汚す事はまれなのですが、草から放射される水分がテントの底面から攻めてきてテントマット或は寝袋が濡れてしまいます。
それを防いでくれるのがテントの底面より少し広めのグランドシート、うまくいけば地面を流れて来る雨水からもテントを守ってくれます。
短期ならそれほどには気にならないのですが、長期の場合はテントと寝袋、テントマットを乾かすのが面倒になっちゃいますから、水の攻撃に対してグランドシートに犠牲になってもらいます。
2003年はビニールのごみ袋をグランドシートの代用品にしていましたが、2004年は農業用の薄いビニールシートを近くのホームセンターで仕入れて持って行きました。
薄さが気になっていましたが、さすがに世界に冠たる日本製マテリアル、最後のキャンプ場まで小さな穴の一つも空かずに立派にグランドシートとしての責務を果してくれました。
.......もっとも、角がある石を排除したりしてましたから穴も空かなかったのでしょうけれど。
農業用の薄いシートは2種類有り、ホームセンターで聞いた話では透明な奴はシート同士が静電気でくっついてしまいどうしようもなくなるという事ですが、半透明の奴はくっつかないというと言うので半透明の奴にしました。
薄くて軽い、そしてテント用のグランドシートとして市場に流通しているブツよりも安い、これは自転車ツーリングをしている方にもお薦めです。

さて、当初の目論見以上に役に立ってくれた農業用ビニールシートは、内壁一杯カビに棲みつかれたしまったゴアライズ2と共に2004年の秋、パリの南50kmにあるMelunのキャンプ場La Belle Etoileの大きなごみ箱に放り込みました。
ゴアライズ2は良いテントだったのですが、かぐわしきカビの匂いに飽きてしまい、そして素材そのものがかなりくたびれていたので、二代目の購入を誓いつつ涙を堪えてごみ箱に行ってもらいました。

upload:January 6 Fri, 2006
 
 

 

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