Lourdesから地方道路のD937を東へBagneres-de-Bigorre方向へ11km、D937沿いの農家キャンプ場です。
Orinclesという集落にはD937から北へ分岐した道を辿りますが、キャンプ場はその道の反対側の小径を奥へ2〜300mです。
右手に農家、左手のキャンプサイトは緑に覆われて二段に分かれています。

Col du Tourmalet

Lourres(ルルド)を起点としてCol du Tourmalet(ツールマレー峠)を東側から越えてLourresに戻るというコースを想定して、地図上でなるべく自転車で楽なルートを探ってみると､Lourdesから11kmのちょっとした丘を越えなければなりません｡
その丘の下にキャンプ場が有ることは､それ以前から気付いていましたが､丘を越す坂道の途中からキャンプサイトの様子を見ることは車を運転しながらでは困難でした｡
夏が真っ盛りの8月中旬､坂道の途中に車を置いてキャンプサイトの様子を見てみると､なかなか良さそうな雰囲気でしたのでチェックインしました｡

サイトの入口という分かりやすい場所のサニタリー棟に併設された受付は、いつも開いているというわけではなく、朝と夕方におばさんが現れるという小さなキャンプ場にありがちな形態です｡
半端な時間帯だったのですが､たまたま受付におばさんが居たので直ぐにチェックイン出来ました｡
居ないときは､取り敢えず居心地が良さそうな場所に車を止め､テントを張って受付に人が現れるまでビールでも飲みながら寛いでいるというのがこういった状況での常套手段です｡

明確な区画分けは無いように見えますが､地面にナイロンロープを張って区画分けを行っていました｡
もっとも､綺麗な草に区画分けのナイロンロープが隠されてしまっているので､一瞥して隣との境が分かるというわけでは有りません｡
まあ､境界線がはっきりしていなくても､適度な広さのキャンプサイトとキャンパーの数がそれほどでもないという相乗効果で隣りとは十分に離れていていたので､うるさいガソリンストーブの音で近隣に迷惑をかける事もなく､近隣の騒音に気を取られるという事もなく快適に過ごす事が出来ました｡

ロードレーサーで、1日おきにCol d'Aspin(1489m)、Col du Tourmalet(2114m)、Col d'Aubisque(1709m)と、Tour de Franceのピレネーステージでお馴染みの峠に挑んでいた日々の休息日､木立の作る陰を追いかけながら昼寝を楽しむことも出来ました｡
1泊3.8Euroという格安料金で、暖かな湯がシャワーからだけでなく洗い場の蛇口からも出るし、気持ちよく居続けて9泊してしまいました。
文句なしの最高評価、星3つを与えました。
ただし、フランスではよく有るように照明がタイマーで切れてしまいますから、夜中のトイレ籠りやシャワーにはライトが必携です。

ちなみに、このキャンプ場からそれらの峠を越して帰ってくるという周回に要する距離は、Col d'Aspinが110km、Col du Tourmaletが105km、Col d'Aubisqueが131kmと、サイクルメーターにそれぞれ積算されていました。