2003年、Tour de Franceのチームタイムトライアルを初めて見た日。
いつもの様な選手がやって来る時に生じる雑多な叫び声は聞こえて来なくて、車輪が回る音とタイヤとアスファルトとの間に生ずる摩擦音、チームのサポートカーの排気ガスとタイヤの焦げた匂い、観客たちの叫び声、普通の日とは異次元世界の様でした。
それが終わった後、その場所に居た事に満足してから辿り着いたキャンプ場です。
それなりに時間を掛けて探し当てたせいで闇の訪れまで時間が無かったのと、手持ちの食材が寂びしくなっていたので、レセプションと同じ建物にあるレストランでステーキに挑んでみました。
野菜サラダ、300g位のビーフステーキ、赤ワイン0.5リットル、コーヒー、サービスの水1リットルで勘定書きは10.4Euro、あらかじめ仕入れていた情報どうりのビーフステーキの味でした。
味が無いのです。
イタリア、スペインのそれとは明らかに違って牛の味しか感じないし、食卓に塩などの調味料は皆無で、車の中から塩と胡椒を持ってきて振りかけようかと思ってしまいました。
注文した時、しきりにポテトスティックフライを勧めるのをコストアップになるから断ったのですが、塩を効かしたポテトスティックフライとビーフステーキを食べ合わせると、どうにかいけたのかとも思いました。
秋にシャルル・ド・ゴール空港から40kmほど離れた町のホテルで再挑戦したビーフステーキも牛の味だけでした。
まあ、フランスの田舎でビーフステーキに挑む時は、塩と胡椒持参が賢明でしょう。
別の田舎町の安ホテルで兎の肉の焼物に挑んだ時は、上等な味が付いていましたからビーフステーキが特殊なのでしょう。
フランス、イタリア、スペインの田舎で食べた料理を自分の好みでランク付けすると、スペイン、イタリア、フランスとなります。
スペインの田舎は凝った濃い味付け、イタリアの田舎はシンプルではっきりとした味付け、フランスの田舎はいまいちの味付け、といったステレオタイプが私の中で出来上がっています。
キャンプ場は、弯曲した池を周回道路が囲み、その周りに草のテントサイトという構成で、木陰の広いサイトは疎らにテントが張られていて余裕はあったのですが、池の周りの未舗装道路から一段上がった草の幅が狭いサイトに居場所を決めました。
味の無いビーフステーキに意気消沈してテントに戻り、フランスではもう二度とオーダーしないと心に刻みつつストックしていたワインを飲みながら、釣り人のシルエットがチラホラする池越しに赤く焼けた空を眺めている内に、意気消沈から少し浮かび上がりました。
池の周りにテントサイトというロケーションが気に入り星2つを与えましたが、テントサイトの幅がもう少し広くて周回道路が外側だったらもっと嬉しかったでしょう。
名称 | : | Camping Municipal |
場所 | : | Riel-les-Eaux |
アクセス | : | Troyes;N71(D671) --> Gye-sur-Seine;D70--> Esseyes;D79 --> D13 --> D22 --> Riel-les-Eaux |
地図 | : | ViaMichelin |
区画 | : | 区画割なし |
地面 | : | 草 |
シャワー | : | 温水/無料 |
トイレ | : | 紙無し |
評価 | : | ★★ |
料金 | : | 5.1Euro |