フランスのノルマンディー地方、海に突き出した岩山の半島に石を積み重ねて特異な外観を持つ寺院の所在地Le Mont-Saint-Michel(モン・サン・ミッシェル)から北東へ66km、Caen(カン)との中間に位置する小さな町Pont-Farcyのキャンプ場です。
熱波がフランスを襲った2003年夏、その暑さ、体温以上の熱さから逃れようと訪れたノルマンディー、期待にたがわず曇り空と昼間でも肌寒い位の空気が歓迎してくれました。
断崖絶壁のイメージを持っていたノルマンディーの海岸線、それも期待にたがいませんでした。
Le Mont-Saint-Michel(モン・サン・ミッシェル)で数時間すごした後、A84(E03)という高速道路をたどりキャンプ場探し、サービスエリアのツーリスト・インフォメーションで貰ったキャンプ場リストで見つけたのがこのキャンプ場です。
A84(E03)のNo.39出口からPont-FarcyのCamping Municipalは数km、身についてしまった20時から「ねぐら=キャンプ場」を探すという習性では、時に迷宮に招待されてしままいそうですが、高速道路の出口から数kmというのは素晴らしいロケーションです。
20時からだったら2時間で探さないと、ねぐら無しになっちゃいます。
・・・・・ヨーロッパに通い始めた1991年から2004年まで運が良かったのか、ねぐら無しの車中泊は2度だけ、闇が深くなるとともに行き交う車が減っていくイタリアの田舎道の路側帯と、スイスの高速道路のパーキングエリアでした。・・・・・
このCamping Municipal(公設キャンプ場)は、緩やかに流れる川沿いに細長く造られていて、川向こうのもっと先にはノルマンディーの田園風景が低木と共に広がっていそうな雰囲気で、自転車で走ってみたい気分になりましたが、熱波を浴びて疲れきっていたので3泊して、区画分けに植えられた背丈より少し低い木の下の日陰で惰眠をむさぼったり、ノルマンディー上陸作戦が行われたOmaha Beach(オマハ・ビーチ)を訪れたりしていました。
2003年の太陽は、ノルマンディーの重い雲の間隙を縫って熱波を送って来たのか、テントサイトの草はかなりの面積が茶色くなっていました。
低木で区画分けされたテントサイトは、一家で長期過ごすのにも十分な広さと静けさで熱波逃れの避暑地としては良い環境、サニタリーも私の標準を越えていて気に入りました。
Omaha Beachの広大な軍人墓地、無数の白い十字架と所々にユダヤを象徴する白いダビデの星の墓標というモニュメント。
USAがファシストに牛耳られそうになっていたヨーロッパ大陸を救った代償の証明の一部、USAが救世主として輝いていた時代が有った事を、証明する広大な芝生上の小さな無数のモニュメント。
鮮やかな白いモニュメントを見て、そして寂しげな海岸とその先に広がる重い雲を見て、重い気持ち。
・・・・かつての共産圏大国のように、ならず者国家、宣戦布告無き戦争屋、国家テロの乱発屋になり果ててしまったUSAをブラウン管ごしに、報道カメラマンのレンズごしに嫌という程見せられているせいで、更に気持ちは重くなりました。
名称 | : | Camping Municipal |
場所 | : | Pont-Farcy |
アクセス | : |
Le Mont-Saint-Michel;A84(E03) --> D275 --> D75 --> D43 --> N175--> A84(E03) --> Avranches --> A84(E03) Exit39(No.39出口) --> Pont-Farcy |
地図 | : | ViaMichelin, Google maps |
区画 | : | 区画割あり |
地面 | : | 少し凸凹有、草 |
シャワー | : | 温水/無料 |
トイレ | : | 紙あり |
評価 | : | ★★ |
料金 | : | 8.54Euro |