:: 1 Sep. 2010 ::
あまりにも広すぎるルーブル美術館、何度か行っているのに記憶の中に残っていない区画が幾つもある事に気付き、今年の数時間をその区画にあてました。
フランス絵画の区画で、以前から気になっていたGeorges de La Tour(ジョルジュ・ド・ラトゥール)の部屋を見つけ、彼がどういう人物であるかという一端を知る事が出来ました。
1593年から1652年に生存した彼の作品が、300年を経た20世紀初期に再発見され、高い評価を受け、経歴の調査がなされたという事などが、備え付けの日本語版リーフレットに書かれていました。
17世紀という時代から外れてしまったようなロウソクの光を巧く使った陰影、どちらかというと硬く静かな表情の人物、それらに目を惹かれて2、3年前からずっと気になっていました。
最初に見たのは、どこの美術館なのか記憶にありませんが、たぶんフランスでは無かったと思います。
同じ時代の退屈な作品が並んでいる中で、ロウソクの炎とそれに照らし出された女性、目が釘付けになりました。
もっと沢山の作品を見たいのですが、300年間の眠りは深すぎ、発掘された作品の数は少なく、リーフレットによるとルーブル美術館でも10点程度しかないそうです。
La Tourの経歴、記録から読み取れるのは、粗野で暴力的な人間性を持っていたという事です。
作品からは、とても想像できません。